水色のなかま

このブログはフィクションです。物語の設定は主人公の紹介をご覧ください。

第5章 こもの屋へようこそ ⑲理解しがたい会話の法則と笑いの不思議

・・すみません、昨日のブログを受けまして、今朝方、僕の異次元でいろいろなことがあり、そのことについては、ちょっと説明がしにくいのですが、とにかく結果、今、背中が痛くて縛られている感じがあります。こんな状態でブログを書くのもなんなんですが。

(昨日のブログ↓)

mizuirononaka.hatenadiary.jp

 

水色のなかま)この瞬間を、ブログで実況してもらおうと思う。

・・正樹は、昨日のブログを書いた時は、まだ母親に魂を捕らわれていた状態で、昨日の正樹のきびきび感は、母親の魂の作用が大きかったのだ。

しかし、正樹は、今朝、その状態を振り返ってみて、良しとは思わなかった。確かに動けて気持ちがよかったが、昨日のある場面で、子どもたちにやさしくない自分を垣間見たからだ。

今朝、正樹は、そんな自分では嫌だと思い、この状況に置かれた自分(母の魂に縛られ、母の価値観を背負わざるを得ない自分の身)を憂い、そして、子どもがなによりかわいそうだと涙した。すると、世界が変わった。正樹は、この瞬間に、母親に捕らわれていた自分の魂を、解放することができるようになった。

その様子は、正樹も見ていたよな。

 

はい。確かに見ていたけど、本当かどうかは分かりませんが。

とにかく、僕の魂のいろいろな部分に、母の魂の端が、何か所も固結びされていて、それを一か所ずつ取っていくような様子が見えました。結び目が解かれるたびに、僕の魂が母の魂からどんどん突出していき、最後には、互いの魂が離れ離れになりました。

その後、知性の部分でのつながり?が見えて、そこも、次々と解かれていきました。

そうしたら、最後に母の魂の内部に在った僕の魂が見えて、よく見たら、それは、僕の引きこもりの子どもの魂で、僕は、その子に、『僕と一緒にくる?』と誘ったのでした。すると、その子が、僕の方へ寄ってきたので、ぎゅっと抱きしめて取り上げて、完全に僕と母とは切れた感じが見えました。‥でも、まだつながっているんですよね???

 

水色のなかま)正樹の家族は、正樹の魂の分霊たちでできている、つまり、君たち家族は、全部正樹なんだ。

それを、正樹の母が、正樹の魂を奪い、それに準じて子どもたちの魂をも奪い、自分の身の底に置いて能力を利用してきたのだ。

今、正樹の引きこもりの子に、奪われていた魂が宿り直したので、正樹の引きこもりの子は、今朝、確実に変わった様子を見せていた。そして、家族が、今日を境に変わっていくこととなった。仲の良さが、もう一段階上がるとでも言おうか。

正樹の引きこもりの子は、今朝、正樹に自分のありのままの姿を初めて見せた。それを家族で楽しく受け取ることができた。この先も、徐々にそれが広がっていくことだろう。その理由は、正樹が気が付いたから、その子の、今までだったら理解し得ないところに、すばらしい良さがあるんだと。

 

はい。でも、今朝感じたのは、追いかけたら消えちゃう、そんな儚さのある我が子の良さだったんです。ほめたりしたら自ら無くしちゃうような、そんな良さ。

・・だから、実を言うと、僕は、この子の兄妹たちに比べて、そんなにうまくはこの子と会話の受け答えができなかった。この子には、教える必要なんかないのに、つい口を出して正しい情報を提供したがって、僕のせいで、会話は止まり、さっきまで楽しくワイワイみんなで笑い転げていたのに、その時間が、儚く消えてしまいました。

僕は、まだ、この子のことを何も知らないと思いました。僕は、知っている情報だけで、この子を勝手に評価し、その評価に勝手にがっかりもし、その僕の心のあり度を、この子は全部感じていて、今まで自分を出さなかったんだと思います。

僕は、まだまだです。この子が自分を出せるためにどうしたらいいだろう、と死ぬほど考えました。そして、できない自分をダメな親だと思いました。全部、僕が悪いんだ、と、悔しく、情けない気持ちでいます。

 

水色のなかま)話は簡単だ。今、まだ正樹に憑りついている母親の魂を、全部ぬぐえば、正樹は元通りの正樹となり、家族は、そのままの自分で理解し合える。つまりは、正樹の母親が、正樹の子育ての邪魔になっていただけなのだ。

では、その取り外し、切り離しを、これからやるので様子を書きなさい。

 

えっと・・、分かりました。

 

今は、左肩に違和感があって、不快な気持ちがすごく伝わってくる状態、これってなんですか??

 

水色のなかま)最後のしがみで、そこの部分に君の母親の魂がくっついているんだよ。先ほどまであった、背中の真ん中の痛みはもうないだろう、もう離れかかっている。

この後、母親の話を聞きなさい。

 

はい。・・・ええと、話というか、・・悪態のようなものが聞こえます。あまり言葉は拾えなくて分からないです。

 

水色のなかま)もっとよく聞いてみなさい。

 

・・ええと、「こんなにやってあげたのに恩を感じないのか」とか、「ひどいことをして親不孝だと思わないのか」とか、これ以上切り離したら容赦しないよ」とかの叫び、ですかね。

 

水色のなかま)愛のある、やさしい母が、子どもにこのようなことを思うわけがない。こうしたパワハラに、子どもは従うしかなく、正樹の引きこもりの子のような、儚いようなその子の良さを、親が、みんなつぶしてしまう。これから先は、こんなことがあってはならないのだ。

正樹は、おのれのふがいなさを責めているが、この母親の魂さえなければ、正樹も儚い諸人(もろびと)となる。きっと、我が子と気が合う類の人間となる。だから、この先は、自分を悪いと思う必要もなく、ただ自然に生きるだけで子育てがいき足りるから、それを信じて、静かに待ちなさい。離れる瞬間を、しっかりと感じなさい。

 

はい。

 

水色のなかま)もう世界は、このような横行を許さないのだ。

正樹の母の魂は、与えたものを我が身に与えられないように、正樹の魂を隠れ蓑にして、自分への世界からの報復を逃れ、悪くもない正樹が、自己に与えられる報復に悩み、苦しみ、それを幸いに、母は正樹に偽の手を差し伸べて、弱みに付け込む形で正樹から、さらなる力を奪い、最後の最後まで正樹を利用しつくそうとしていたこと。そのことが、やっと明るみに出たのだから。

今までの生、すべてにおいて、正樹は母親から魂を奪われて終ってきた。しかし、今世において、正樹の子どもたちにまで害がおよんだ時、正樹は、それを黙ってはいられなかった。やっと母親を拒否できた。そのおかげで、正樹は、今朝の今、ありとあらゆる正樹の魂の利用者から縁を切れることとなった。すべて、子どものおかげだな。

 

はい。今の自分があるのは、子どもがいてこそです。そこは、その通りです。

・・少しずつ、左肩の違和感が少なくなっています。

 

水色のなかま)では、このスイッチを押して、自分の意志で。

 

スイッチ???

 

水色のなかま)見えるだろう。このスイッチ、過去に君が情でこしらえた、でも、もう不要だ。君は、母の魂を信じすぎたな。このスイッチで、すべてが終わる、自分で作ったのだから、自分で押そう。

 

押すとどうなるの?

 

水色のなかま)押せば分かる。母親は、君の魂を奪い、めぼしい者に与えていた。そのやり方でずっと人々に感謝されてきた。そうした母親の作った絆を一気に放つスイッチ、つまりは、これで君は解放される。要の要がここにあったんだ。古い歴史の果てにね。

 

まぁ、分かりました。押します。・・・ポチ。

 

水色のなかま)ほら見てて。ここからは早いよ。

 

あぁ、なんか、長ーく下まで続いている僕の魂のつたから、人の魂のロープみたいのが、一つずつ外されていくのが見える。こんなに下まであるの⁈・・って感じだけど。まだ肩に違和感はあり。

 

水色のなかま)あとは自力で外しなさい。

 

分かった。いつものように。

『こんなふうになるとは思わなかった』って聞こえたよ。

 

水色のなかま)みんなそう思っているさ。

今後、こういう仕事を君がしていくこともあるだろう。そのための記録と思えばいい。

 

分かりました。

まだ肩に違和感は多少あるけど、この後も様子を見てみます。

 

水色のなかま)機会があれば、今後、他の人にもよろしく頼む。

 

はい。分かりました。機会があれば。

 

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この後、僕は、異次元で僕の魂につながっていたであろう、いろいろな方々と話をする成り行きとなりました。

みなさんは、つながりを解きたくない、と言いつつも、僕とつながっていることに疲れているようにも見えました。そして、僕と生きるでなく、自分が大切に思う人を愛したい、と思っている状況だと見てとれました。

なので、僕は、「僕から離れて、ご自分の思う方をそのまま愛したほうがいいですよ。その方がずっといい、素直な自然な気持ちなんだから。」とおすすめしたのです。

そして、まだみなさんの声が聞こえます。

「こんなふうになると思わなかった。あの時はとにかく楽になりたかった。でも、今は、つながりが負担で仕方ない、自由にならない自分と役目にがんじがらめな自分で大切な人を愛せない。かと言って、つながりを解いたら、また不幸のどん底、選べないどうしたらいいのか・・」と。

・・でも、僕は、もう、人様のことは面倒くさいんです。ご自分で決めましょう。僕は、自分の子どものことで忙しいから、つながりを解くも解かないもあなたの自由、はい、これでおしまい。

 

それより、僕の一言で儚く終わってしまったとはいえ、今朝の家族の会話は面白かったなー。みんなでゲラゲラ笑っちゃって、引きこもりの子が中心となって話してくれて。

その会話の法則が、僕にはまだ見えてなくて、よけいな一言を挟んじゃったのだけど、この会話の法則、つくづく分かりたいなー。

話の筋としては、歴史の話を引きこもりの子がずらずらと話してくれて。娘がそれにツッコんで。みんなでゲラゲラ笑ってさ。おなかが痛くなるほど、ツボにはまってしまって笑。

僕は、今見ているテレビのお笑いも大好きで、若手の新しい笑いも理解できてるつもりだったのだけど、それよりもっと、この子の作る笑いは、なにかが高度で、僕には、なぜそれがこんなにおかしいのか、そこの場の笑いの法則が全く分からなかった。

そこにあったのは、そんな不思議な、笑いだったんです。

 

・・ふと思いました。前回のブログにあった、僕の引きこもりの子の取り戻されていく能力って、今、この子が描いてるイラストの画力やパソコン操作に関する事でなく、この能力なのかもしれません。

計る計器(はかり)がない、形にも残らない、既存の法則では理解しがたいけど、儚くも、爆発力のある、笑いの大力・・、

これからの時代、こんなふうな分かりにくい力が、どんどん出てくるのかもしれません。

 

 

(↓気持ちよく泳ぐ我が家のメダカ、

 僕は、子どもたちを、水を得た魚にしてあげたい。)