水色のなかま

このブログはフィクションです。物語の設定は主人公の紹介をご覧ください。

第三章 水色のなかま ㉙我が家の犬が死に、生き物は死んだ後どうなるのか、犬に聞いてみた3

水色のなかま)これを書くことで、気がまぎれるようなら続けよう。

しかし、君には、普通の人生を歩む道も決められていて、霊能と普通と、どちらの生活でもできるように用意されていたんだ。どの道、幸せになるにはなるが、一体どんな人たちと関わっていきたいのか、このまま霊能を磨いて人様の役に立つのか、人様とのコミュニケーションをとるのは、普通の人と霊能に興味がある人のどちらがやりやすいのか、今一つぴんと来ていないようだが、両方とは選ばずにどちらかの道を歩みなさい。

 

僕には、選択権はないですよ。僕が家庭を守り、家事育児をすることで、家庭の平和が保たれていて、そこがちゃんとできることが第一条件で、・・

 

水色のなかま)いや、それは違う、あくまで君に合わせて家庭は動いているのであって、君の望みがどこにあるかで家族の行き先も決まってくるわけで、

 

ならば、我が家の犬の死も、僕の要望が大きかったんでしょうか・・?

 

水色のなかま)ならば話そう。

君と、犬を一番可愛がっていた◇◇には分からなかったようだが、君の犬は、相当な暴れん坊で、手が付けられないほどの性格をしていた。その犬に、君たちは真摯に愛を注ぎ、その愛が最高潮に達してしまったので、君に迷惑をかける役目を犬が免除され、その犬がとても従順になって、家族にただ感謝できたところで、犬の生涯は終わりとなった。最後の日に、割と散歩出来たり、割と食べれたり、水を飲めたりしたのは、その犬と、君たち家族への思い出のプレゼントだった。

 

僕たち家族が成長できたから、別れが来たと。

 

水色のなかま)その家族の軌跡は、君が敷いたのだから、君の影響は大きかっただろう。

 

できれば、長く一緒に居たかったのに。その気持ちで、今朝も◇◇が泣きました。

 

水色のなかま)始めから、犬が君たち家族を愛すことは少なかったが、君たちは犬に癒されていた、可愛い存在だった。そういう中、犬はだんだんと自分がしていることが嫌になってきていて、いい子になって家族を喜ばせたいと思うようになっていった。しかし、そう思うごとに、犬の存在感は、必要ないものになっていった。

 

できればそうであっても、例外的に長く暮らせるとか、なかったんでしょうか。

 

水色のなかま)考えてもみなさい。その犬は、始めは愛が足りなかった。そこに愛を芽生えさせた。それゆえに、これ以上老体の自分がここにいたら、番犬の役目も果たせず、家族に迷惑をかけるだけだという気持ちにさせた。今までは平気で迷惑をかけ暴れていた者がそうなったんだ。それで、家族のためにも、もう生きたくないという気持ちを犬が持ってしまった。それゆえの衰弱死だったんだ。

 

◇◇は、どんな状態になっても介護したかった、と言っていました。

 

水色のなかま)ほらね、そういう愛が、この犬の心を変えたんだよ。

 

・・なんとなく、分かってきました。

 

水色のなかま)最後に、少し犬と話してごらんよ。

 

はい。

 

 

犬)◇◇が、僕のこと可愛がってくれてるから、また生まれてくる。お墓は、土に埋めてほしい。土が僕はすきだから。共同墓地への散骨は、下が土だから僕は嬉しい。分骨した骨の一部は、庭に埋めてほしい。庭に埋めるなら、容器に入れないでそのまま埋めてほしい。土に返りたい。体は、土から生まれたから土に返りたいんだ。家族はいつまでも仲良く健やかで、同じメンバーで。その中に、新しいメンバーもいて、僕が加わって、もっと大きな人数で生きる道がある。その道を僕は選びたい。◇◇には分かるように生まれるつもり。夢を信じて、夢は現実だよ。いつでも遊べるよ。人にだってなれるよ。僕は修行を終えたから、人に昇進したい。その時も会いたい。

 

〇クン、◇◇がね、最後にチュールを三本も食べさせたこと嫌だった?と気にしているよ、どうだった?最後の時。

 

犬)いやじゃない。◇◇とは、一緒に過ごしたくて、甘えたくて、食べたくて、遊びたくて、触りたくて、もう体ないから触れないのは寂しい・・。もう少し夢に出て、◇◇が泣き止むまで遊んでいるけど、その後は、僕の新しい人生の設計を立てて、ここに生まれてくるから、どうせ特別に許してもらえているから、この家族の夢をかなえる意味で、またここに来ることを。

今度は違う役で、暴れて困らせて鍛えるでなくて、そばに寄り添い、生き、歩み笑える毎日を送るために。嫌だったわけがない。最後が幸せでたまらない。みんなの愛、もらって、安心して、体から出れたこと、パパの、大丈夫だよ、が、信じられてホッとしたら出ていたこと。普通、そんな死はないから、みんなに拒まれて、死を邪魔されて、逝っていいのか悪いのか分からない状態で苦しむ死もあるから。

 

そうだったんだね。

 

犬)まだ聞きたいことはある?

 

〇クン、幸せだった?どの思い出がある?

 

犬)もう行けないから悲しいけど、ママとの散歩が楽しかったー。ずっと遠くまで行ったから。パパとは、やさしい気持ちの中で、僕がパパを困らせても困らせても、パパは自分を反省してまたやさしくなって、いろいろもっとしてくれて、やさしくてやさしくて、僕、遊び方知らなくて、パパといつも遊びたかった。パパがやさしくて、やさしくて、やさしくて、・・。◇◇が、いつもそばにいてくれた。面倒みてくれた。嬉しかった。気持ちよかったー。家が気持ちよかったー。一緒に寝てくれたときは、最高に幸せだったー。

 

もっと一緒に寝てあげればよかったね涙。

 

犬)ワンワン♪ もういつでも一緒に寝られてるから、みんなの布団に行くよ、最後に家中入れてもらえていたから、どこも行けるししこわくない。

◇◇が泣いてる・・。大丈夫だよと伝えて。パパみたいに元気になれるよって伝えて。夢を信じればって伝えて。

 

うん、分かった。ありがとう。

 

犬)またいつでも話せるから、ワンワン♪

 

 

水色のなかま)犬の気持ち、◇◇に伝えてあげてね。

霊能があると、すこしでも君は、人を幸せにできるよ。その道も考えてみて。まずは家族から、幸せに。

 

うん、そうだね。家族に伝えてみるよ。ありがとう涙。

 

 

 

(僕が犬と話す時、

犬は、僕の左わき腹から魂の触手を差し入れてきて、心が繋がっている。↓)