水色のなかま

このブログはフィクションです。物語の設定は主人公の紹介をご覧ください。

第三章 水色のなかま ㉓地上に漂う幽霊の行き先について

水色のなかま)君の周りにも幽霊がいるの知っていた?

 

普段意識はしていないけどなんとなくは。

今朝も、男の子が僕のとこに来て、ここにいていい?と聞くので、もしかして犬好き?と聞いてみたら、うん、と。それで、犬の寝ているそばにいてもらうことにしたよ。悪さはしない子で、そばにいて見守っててあげたいんだって。

 

水色のなかま)幽霊というと、憑りつかれるとか、悪さをされるとか思われがちだけど、正樹は、どだいどんな存在にも区別なく接する性格だから、幽霊の方でも自然体で話してくる。正樹と同じように静かな気持ちで話してくる。つまり、幽霊も自分の鏡だということだね。自分の気持ちが跳ね返るんだ。恐怖を感じたら向こうも恐怖となり、こちらを襲いたくもなる。正樹のそばにいる幽霊は、いつもボーっとしている、類は友を呼ぶ笑。

 

ぼーっとは言い過ぎだー笑。

 

水色のなかま)まずは、幽霊について説明しよう。

幽霊とは、自分が、地上に生きる人間というアバターに魂を入れて生きていたことを忘れて、死んでからも生きていた頃の人間の常識が、自分の記憶に強くあるために、実は、生を全うした後は帰るところがあるんだよ、ということを自覚できずに漂う、元はアバターに入っていた魂である。

または、あまりに死ぬのが口惜しく、生に未練を抱きすぎて、いくらお迎えが来てもそれをそんなはずはないと否定し、そこの場から動けなくなったり、生きているように街を行き、ここはもう自分の居場所じゃないんだ、と踏ん切りがつくまで地上を漂っている魂、とも言おうか。

 

(アバターについて↓)

 

mizuirononaka.hatenadiary.jp

 

その幽霊だが、この先、地球の人間社会の愛なき悪しき習慣が収まっていき、人々が死ぬことに未練を持たないようになっていけば、幽霊となる者がどんどん少なくなっていくため、今後は、幽霊の増加を気にしなくてもいいと思われる。

しかし、今現在いる幽霊たちは、人間社会が極めて世知辛いのも相まって、多くの未練や気が済まない感情を抱えているのもあって、そこに留まりたい者を無理矢理返すような、そんなサポートはわれらはしたくない。基本、気がすむまで地にいてもらって、生きる前の立場を思い出したり、気持ちが静まった頃に、自然に、元居た場所に返してあげようと思う、そんな方針で一致団結している。

 

了解です。

 

水色のなかま)一方で、正樹の場合と違って、幽霊の出現で弊害を生んでいる、人間と幽霊の関りの場面についても、われらは試行錯誤している。

双方の誤解を紐解いたり、恨んだり憎んだりするのは早計だよという見解を幽霊に説いたりと、双方の感情のもつれを解く方法は、霊感のある人格者に間に入ってもらって、通訳による意思の疎通を促してもらうのも、一つの道ではある。

しかしながら、人間の皆さんに問いたいのは、幽霊に対する理解と、それに伴って、目に見えない存在に対する寛容な心を、この機会に、ぜひ鍛えていってはもらえないだろうか、ということなんだ。

 

だけど、憑りつかれると少なからず苦しいからね。

 

水色のなかま)正樹がそれを経験した理由を話そうか?

正樹は、幽霊に憑りつかれるような人材ではない、しかし、正樹の魂をこれ以上返したくない、正樹に地上での活躍の場所を与えたくない、そんな、地球を支配せしめる大きな存在が、正樹が自分の魂と引き換えに他人の魂を持っているのをいいことに、その者の波動で幽霊を引き寄せたり、正樹の体に幽霊を突っ込んで、浄化させようとしたり、そういう所作があったからで、今後は、そういった、自分勝手な策の人為的な行いはなくなるので、安心してほしいんだ。

人間の中に、幽霊を認められなくて、冗談でも関わりたくない、こわくて仕方がない、毛嫌いせざるを得ない、という者がいたら、その者は、少なからず、自分の鏡の幽霊と関わることになるやもしれないが、この先、地球の波動がどんどん上がれば、人間の押さえられていた記憶や、抑えられていた異次元的な考え方などが、どんどんよみがえり、心優しき性格や、理解ある考え方に、少しずつ移行していくので、あまり心配しなくてもよいととらえている。

幽霊との関りも、一つの人間関係ととらえ、大切にしてほしいというのが、われらの願いである。

 

では、念は?生きている人の念も割りとくるよ。

 

水色のなかま)その話は、また今度にしよう。

 

はい。

 


(脳裏に見えてる幽霊と僕↓)

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