水色のなかま

このブログはフィクションです。物語の設定は主人公の紹介をご覧ください。

第三章 水色のなかま ⑧人間界における上下関係の是非について

水色のなかま)正樹が、どうしても、このピラミッド型とも言える、人間界における各組織の有様について聞きたいと言うので、われらの見解でよければお話ししようと思う。

もちろん、われらの視点が、すべてのありとあらゆる存在の方々にとって正答とはならないことを、ここで明言しておく。すべては参考までに聞いてほしい。

 

はい、よろしくお願いします。

 

水色のなかま)正樹は、母親から、一生をかけて、親に逆らわないという上下関係を押し付けられ、すべて家長に従うべき、という価値観を強引に身につけさせられた経験上、自分がそこまでされたことに意味はあったのか?・・という疑問を、母親とはあまり関わるのをやめた今となっても、解決できないでいる、それゆえ、われらに聞いてみたかった。

 

はい。

 

水色のなかま)その心の傷を救える答えとなるかは分からないが、説明と解説をしてみよう。

 

まず、人間界には、文字通り、呉越同舟といった感じに、ありとあらゆるタイプの人間がいる。個性もしかり、能力も千差万別で、物の価値観もみな違う、そんな中に入り、誰もが人間となって安心して生きれるためには、ある一定の規則や約束、もっと骨太に言えば法律・条令などが必要となってくる。そこまでは分かるかな?

 

はい。

 

水色のなかま)そうした約束事を守れねば罰せられ、または他者からは嫌悪を抱かれ、人々は互いを整え合っていると言えよう。それが無ければ、悪心を抱く者にとって無法地帯となる。それではまずかろうと思う。

 

そうですね。

 

水色のなかま)問題は、そうした規則を必要としない世界から来た異次元存在が入った人間が、人間界に、少なからず居るということだと思う。彼らには、元から悪心がないので、上から押さえつけたり、よくよく指導しなくても善行が行えて、生きるが善行であり、存在が愛なのだ。

しかし、そういった彼らの内面を、彼ら以外の存在は、感じることができないために、規則や暗黙の了解を無視して愛に生きようとする彼らを、周りのほとんどの者たちが、規則違反や約束違反だと責め、活動を抑制させるべく、厳しく取り締まってしまう。・・それでは、彼らの心は、おまえたちは生きるな!、と言われたと同じとみて、深く傷つき、生きるをあきらめざるを得ない結果となってしまうんだ。

または、彼らのうち心に少し柔軟性のある人物ならば、心を殺して周りの者の価値観に合わせて生き、周りの者の価値観の一部となって、自分と似た他者を攻撃することもある。悲しいことだけどね。

 

僕も一時そうなってしまって、・・だけど、我が子を守りたくて、母をはじめ、僕に攻撃してくる方との付き合いをなくす方を選びました。それで職場もやめました。

 

水色のなかま)うん。君の選択は君の人生だからそれでいい。価値観もみんな違っていいことだから。己の選択で得られるもの、失うもの、人それぞれ違っていいんだからね。

そして、この地球にすまう人間社会の上下関係の是非、という点で話せば、それはやはり必要で、しかしながら、人間は無知なために、厳しく指導する必要のない良い人間にまで厳しく接する場面が多々あるので、そこは、まだまだ勉強不足、改善が必要な点だと僕は思うよ。

ただし、みんなが学ぶには、少し遅すぎた感があるよね。もっと早く気づいて改めなければならなかった、そこを、ストレスを受け取ってくれる存在のやさしい人柄に乗じて、いいだけ甘えて、自らの改革を後回しにしたことで、世界全体が学ぶ機会を与えられることが遅くなってしまった。

気が付いたら、もう間に合わなかったというわけだね。再三言っているけど、地球は、もうボロボロ、やさしくない愛のない人を抱え込む余裕がまるでなく、僕らでさえ地球を癒し切れない状態。

・・・ええと、今後、上下関係はね、形はありながらも、組織はピラミッド型で存在しながらも、ピラミッドのどこの位置にも愛なしじゃいられなくなるから。

上司も愛ある人、部下もしかり、そうなってくると、ぐんと組織の環境はよくなり、誰もが暖かな雰囲気で過ごせるようになる。今と同じ組織体系であっても、中身が違えばまったくちがうこととなるんだ、むしろ、ピラミッド型の上下関係が、本当に素晴らしく感じるものとなる。それならば、君も安心だろう。

そう、そして君の母親が、やっきになって君に植え付けようとした上下関係が、全く役に立たない世界がやってくる。それは、地球に起こる、何もかもが終わったころだけどね。社会が暖かな雰囲気になるのを、君の引きこもりの子どもは、じっと待っている感があるね。分かってるんだ、自分はそうなってからの人間だ、って。

 

うん。

このところ、ますます僕は子どもたちと仲良くなっています。引きこもりの子も、潔癖症がいつのまにかやわらぎ、飼っている動物の世話をどしどししてくれるようになったし、掃除や料理まで、自分からやってくれるようになりました。

僕は、自分の選択してきたことを、やってよかったんだーと実感しています。

自分がやさしくいられないような職場をやめてよかった、自分のやさしさを根こそぎ奪うような人との付き合いをやめてよかった、我が子は絶対に素敵な子だと信じててよかった、水色のなかまと仲良くなってよかったー!

 

水色のなかま)いつか会えると思っていてよかった。

 

あはは!ありがとぉー。

 

 

 

 

これからのピラミッド型上下関係の組織の図 ↓

 

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(役職や立場の上から下へ、または下から上へ、愛と思いやりを与え合い、家族や会社など、組織全体が光を帯び発達していく。)