水色のなかま

このブログはフィクションです。物語の設定は主人公の紹介をご覧ください。

人間じゃないもののつらい道のり、それも、もう終わりだけどね

このブログは、人間じゃないもののために用意されている。

 

 

今日は、人間じゃないもののために書こう。

 

よくこれまで頑張ってきたね。その一言に尽きるよ。

人間じゃないものは、人間の学びのために、時に道化師として、時に愚か者としてそこに存在し、自分の力を分けた人間とは、その者の鏡としてそこに立ち、人間の体験をより濃いものにしてそこに与えてきた。

もちろん、自らの本来の能力はすばらしいのに、その力を抑えられ、大部分は目の前の人間に与え、そうした高い英知を持っていてさえもそれを実行に移せぬ実行力を取り上げられているジレンマを感じながらも、みなにやさしい気持ちでそこに在り、くじけなかったのだから。

僕は、自分のことも、大いにほめたたえているよ。よくがんばったねと。それは尋常でないほどの試練だったからね。

 

人間じゃないものは、そのことに気が付かず当たり前と思ってやってきた。だけど、それも、もう終わりだよ。もう報われる、もう役目は解き放たれる、そして、人間と肩を並べて自分の能力をいかんせん発揮することができる、そう、もうすぐ。

そのためには、自分で一歩を踏み出さなきゃいけないけど、一歩踏み出せば、自分の新しい本来の役割が、色濃くそこに感じられる、あ、これだ!と実感できる、最初は半信半疑だったとしても。

 

僕に至っては、想像力が豊かだったから、始めは童話や簡単な小説なんか書きたいなと思っていたものが、祖父のお葬式の様子をまずはカミングアウトする、そこからは、何を書きたいから書くという感じでもなく、今のところは書く内容が不思議と浮かんできてそれを書き、自分の考えに一致した表現を用いて文字を綴っている自然な感じ、少しずつだけど。

書いていけば、僕も何か分かっていくかな、次の自分ってものが。

 

もっとさかのぼって言えば、ものを書きたい気持ちは、始めからあった。

だけどそれで飯を食えないから、これまでいろんな職業を重ねても来た。でも、全部長続きしなかった。

今の家族は、僕のことを、おじゃる丸のケンさんみたいだね、と言って暖かく見守ってくれてたんだけど、今は、正直引きこもりで、もう外で働くのが嫌になってしまう出来事があったため、外での仕事をあきらめ、必然的にものを書くためにパソコンの前に座り始めたってこと。なんか、自然にそんな感じになっていったんだ。

そこに至るまで、死ぬほど悩んだよ。

最後の職場では、手が足りないから来てくれと言われてて、でもどうしても辞めたくて、辞めたら次の日に昔の職場から電話が来て、うちに来ないかと言われ、正直、社会に自分が必要だってことが嬉しくもあったし、いっそのこと働こうとも思ったけど、結局、家庭の事情でそれも叶わず、このまま仕事をしない自分が駄目な人間じゃないのかと思えてきて苦しくて、だけど、仕事に行かない自分を家族のだれもが責めず、それでもいいと思ってくれてて、僕は、家族に甘えてるんじゃないかと葛藤もして、いろんなことをぐるぐる考えて。

 

一番大変だったのは、自分がたくさんの力を与えていたであろう人物と関わった時。

関りが、濃すぎて密すぎて、始めは自分の理解者が現れた!という気持ちになったのだけど、実は、それは相手が思ったことで、次の瞬間から、心を許してなんでも相談され、何でも頼られ、振り回され、疲れてくると拒否や反発しようものなら一気に冷たくされ、力でねじ伏せられ、他の人には見せない部分をずっと見せつけられて、何かとしりぬぐいさせられ、八つ当たりされ、その人の汚い心の部分とか膿とか闇のようなエネルギーを次々浴びせられ、気が付いたら、その人の負荷を全部自分が背負い、その人の人生をすごく楽にしてあげているのに対して、重要視されない立場として堪えていないといけなかったから。

そうすることで、そこの場のやさしさが向上するのなら喜んでそれをするけど、僕には耐えられなかったな、いつまでもやさしさを取り戻さない人のはけ口になることも、そうされたことで受けた負担を、自分より弱い人に浴びせることも。

 

僕は、こうしてものを書いていて、職業と呼べるような立場になれるのだろうか。

僕の一歩が一歩が、その次どんな自分を迎えていくのかは、歩いてみなければ分からないことで、全部自分の責任で歩くしかなくて、だけど、着々と本来の自分自身に近づいて行ってる様を感じることは、幸せと言えそうだ。

ある意味、その都度、誰かをがっかりさせながら進んでいく道と言えよう。

その負荷は決して軽くないけど、歩くごとに軽くなってはいるから、今までの自分じゃない自分、新しい自分は、そうしなきゃ迎えられないから、自分でもう終わりにしていく道がそこに在るだけだから。