水色のなかま

このブログはフィクションです。物語の設定は主人公の紹介をご覧ください。

人間じゃないものと人間、ここには二種類の人種がいる

僕は、人間じゃない気がする。・・

いつからか、ずっとそんな気持ちがあった、確信はなかったけど。

 

何から話すべきか、ずっとばれたらよろしくないと思って隠してきたから、今、それを打ち明けるのが、少しこわいんだ。だけど話そうと思う。そういう時期に、もう来ているような気がする。

率直に言って、人間じゃない者たちは、これまでずっと苦しかったはずなんだ。だけど、ずっと我慢の子で頑張ってきたのが報われて、幸せに生きれる時期が訪れている。

多分、僕は、それをその他の人間じゃない人たちに伝えないといけない、そんな使命感を少し感じていて、勇気を出してみたい。

 

人間は、この世に生まれて修行の子、自らの欠点を洗い流すため、自分のしてきたことをもう一度チャンスを与えられてやり直すため、そして、さらなる課題に取り組む姿勢を培うため、精神修行のためにここにいる種族のこと。

一方で、人間じゃないものたちは、そうした人間たちの援助を目的に生まれてくる。しかし、人間を教えたり鍛えたりする指導的立場ではなく、逆に、人間を困らせたり負荷となったり、または八つ当たりの対象となったり、そこの場を追いやられたり、あまり優遇されない立場においてつらい思いをしながら、でも人間を憎まず、そのたび新しい自分となり新しい場所でやり直していく、そうした精神的にかなりきつい思いを繰り返しし続ける者たちのこと。

ちなみに言うと、人間はいくら成長しても人間じゃない者に成り得ないし、人間じゃない者がいくら堕落して見えたところで、人間としてその後人間と一緒に修行を行う立場にはならないということ。簡単に言うと、人間と人間じゃないものの違いは、これくらいかな。

 

まあ、区別しにくいのを幸いに、人間じゃないものは、人間のふりをして混じり、人間に生きる修行のチャンスを与えていくんだけどね。だから、人間じゃないものは、自分を人間と勘違いしている場合が多く、なぜ自分はみんなとなじめないんだろう、なぜ自分はみんなの中で一人どこか冷めているんだろう、と悩みながら生きるんだけどね。心療内科へ行くパターンもあるよ、つらい思いもする、でも、どこか心は飄々と、すがすがしいものがあって明るいんだ。

僕は、いつもそうだったよ。

 

そして、これも一つ言っておかなければならない。

人間の中にも、力を与えられて、人間じゃないものの役目をしてきた人たちがいるんだ。そうした人たちが、力を失う時が来た。

それは、人間じゃないものが、より人間らしく人間に近づき、人間に、学べるチャンスや汚名挽回のチャンスを与えるために、自分の力を人間に託して、互いの区別なく、人間に、自分の経験を重ねていってもらっていたのを、もう十分学びの機会を提供してきた、もうこれ以上の経験は必要ないという判断のもと、そうした力控除の関係が、解消されるに至ったからだ。

 

ここから、世界は、二分化される。

人間じゃないものと、人間との別れ。

人間の中には、自分は人間じゃないものだと思い込んでいた人たちがいる、でも、力は奪われ、これまでうまくいっていたことが、急に回らなくなっていくことで、自分は人間だった、と気が付いてほしい。

逆に、自分のやりたいことが、どんどんとかなっていく人たちがいる。そうした人たちは、実は、人間から力を返され、本来の自分に戻る時が来たと理解してほしい。そして、自分たちは、人間じゃないものだったんだ、ということにも。

 

僕にも、確信はない。だけど、そうなっていくような気がする。

僕みたいのが、ほかにもたくさんいて、そうした人同士で関り上手くやっていける構図が、当たり前のように目に浮かぶように、脳裏というか、まるでそれを知っているかのように、そちらに向かう足が自然と、一歩、一歩と進み、実際に行動に移していく自分がいて、不思議と、それがうまくいっていく、これまでうまくいったことなんかなかったのに、知能や運動能力やコミュニケーション能力や、歌や笑顔や、おおよそすべての能力に足りない自分を感じてきたのに、今もこうして、文章を綴れている自分がいて、しかも、こう書きたいって思うままに、書けてる自分がいて。

 

ちょっと難しかったかな。

ごめん、この文章は、人間じゃないもの向けで、人間向けではない。だからと言って、人間に読んでもらう必要がないとも言い切れない、気が付いてほしいから、自分は人間だった、修行の身だったってことに。それに気が付かないと、多分、今後はたくさん恥ずかしい思いをすると思う。

持っていたものがいつの間にかなくなってた、後光が、やさしい雰囲気が、愛情のオーラが、全部のメッキがはがれ、そのままの自分がそこにさらされているのに、何の愛情も慈しみもやさしさもにじまないままに、頭で考えた事柄をただ口頭で並べ、今まで強く物言いうったえる姿に感動してくれてた人も、自分のただの大声に、閉口し始め、信頼をどんどん失っていく。

そういう時代に、もう差し掛かっている。

 

今日は、ここまでにしておきたい。